仕事ではもうディスプレイをすることがなくなって久しい。
VMDという職種から離れて、もう4年になる。 今はバイヤーをしているけれど、
何というか、染みついてしまった「何かを構成して仕上げる感覚」は消えない。
仕事で発揮する機会がなくなった分、そのフラストレーションを休日に発散したくてたまらない。
そんな気持ちで仕上げたのが、この一枚。

最近手に入れたフランス製のネックレスを主役に、
自宅にあるフランスの雑貨を集めて並べてみた。
きっかけは駅前の花屋で見かけたスモークツリーだった。
ふわふわと雲のように広がる姿を見た瞬間、胸がドキドキした。
あとで調べたら、スモークツリーはフランスでは庭木として親しまれているらしい。
私がこのスモークツリーに惹かれた理由はたぶん二つある。
この季節になると現れる、あのふわふわした姿が昔から好きなこと。
そして、部屋に飾るだけで空間にぐっと趣が出ること。
大好きなフランス。大好きなスモークツリー。
そこから連想ゲームのように家の中を見回してみたんだ。
あった。
昔、パリの蚤の市で買った電球付きのクリップ。 断然使い勝手は悪いけれど。
あとはビュリーの香水もある。
本当はDiptyqueやAstier de Villatteなんかもあれば、もっとそれらしくなったのかもしれない。
でも、とにかく思いつくまま、突発的に並べて画角に収めた。
そういえば、パリといえば以前こんな話を書いた。
▼note記事
https://note.com/kinishii_zakkuri/n/n36ee95968d87
「改札を通れなかった私と、助けてくれたパリジャンの話」note
あの出来事以来、私はパリという街が好きになった。
街は正直きれいじゃない。 独特の匂いもするし、道には犬か人の落とし物だってある。
でも、なぜかおしゃれだ。 そのギャップにすっかりやられてしまった。
そして何より印象的だったのは、パリの人たちが他人の目をあまり気にせず、
自分の好きな服を堂々と着ていることだった。流行っているスタイルやモノに左右されることで安心する、そんな自分とは真逆だった。
パリジャンは自分を肯定して生きている。 少なくとも私にはそう見えた。
私はまだそこまでできていない。 だから惹かれるのかもしれない。
パリジャンみたいに、自分を肯定しながら生きてみたい。 仕事や家事に追われるだけじゃなく、もっと自然な形で自分らしさを表現したい。
そんなことを考えていたら、フランスのものを集めてフラットレイを撮っていた。
そして満足していた。
今日はこれでいい。
