ご存じですかゆっぽくん
銭湯へ行ってきた。
我が家では、その銭湯を「にゃんにゃん銭湯」と呼んでいる。略して、にゃん銭。
猫が番台にいるわけでも、背中を流してくれるわけでもない。
入り口に、大きな招き猫が二体、門番のように並んでいるからだ。それに幼い息子をどうにか連れて行きたくて、つけた名前だった
去年改装されて、以前よりずっときれいになった。
サウナは二つ。湯上がりスペースにはマンガやビール、かき氷、キャラクターグッズまで揃っていて、お風呂を出たあとも、つい長居したくなる。
そんなにゃん銭へ行くたび、思い出すことがある。
子どもの頃から、銭湯が好きだった
そもそも、私は銭湯が好きだ。
正確に言えば、「自分の家ではないお風呂」が好きだった。
子どもの頃、家族でスーパー銭湯へ行く日は特別だった。
卓球をして、ゲームセンターで遊んで、お腹が空いたらご飯を食べて、最後にお風呂へ入る。
旅行ほど大げさじゃない。でも、いつもの休日とは違う。
あの独特の匂い。
湯気。
脱衣所のざわめき。
「今日はお風呂に行く日だね。」
そんな一言だけで、朝からうれしかったことを今でも覚えている。
夫と巡った銭湯スタンプラリー
だから、今の夫と出会って「銭湯に行こう」と誘われたときは、うれしかった。
夫は、私以上のお風呂好きだ。
銭湯も温泉も大好きで、休日になるとよく出かけている。
十年ほど前には、東京都内の銭湯を巡るスタンプラリーにも一緒に参加した。
スタンプを集めるとグッズがもらえ、さらに抽選で「ゆっぽくん」のぬいぐるみが当たるというイベントだった。
ゆっぽくんが、うちに来た
ゆっぽくん。
頭に手ぬぐいをのせた、湯気みたいな姿のキャラクターだ。
私はこのゆるさがたまらなく好きだ。
そして、その抽選で。
なんと、本当にゆっぽくんが当たった。
三十センチくらいの大きさだったと思う。
しばらく飾って。
気が付けば枕にされ。
時々話しかけられ。
今でも我が家の一員みたいに、そこにいる。

銭湯へ行くたび思い出すこと
銭湯が好きなのは、お風呂が好きだからだけじゃない。
子どもの頃のワクワク。
夫とスタンプラリーを巡った休日。
そして、抽選で届いたゆっぽくん。
いろんな思い出が、銭湯という場所にくっついている。
あれから十年以上経つけれど、銭湯へ行くたび、ゆっぽくんを見るたび、なんだか子どもの頃のワクワクまで一緒に思い出す。
