気にしいな私が出勤前の公園で感じた“朝の5分”と20年前の記憶。

忙しい毎日でも、“朝の5分”で自分を取り戻せるかもしれない、と今朝外に出た。

その瞬間にふわっと金木犀の香りがした。
あ、もうそんな季節なんだなと思いながら歩いていたら、
20年前にこの公園に来ていた頃のことを思い出した。

この公園には、20年前の思い出がある。
この近くに住んでいた時、仕事終わりの夜にふと思い立って、真っ暗な公園を勢いよくジョギング。
何をそんなに急いでいたのか、今ではもうよく覚えていない。
ただ、毎日が慌ただしくて、
走ることでしか気持ちを整理できなかったような気がする。

今朝あらためて歩いてみると、
その頃の自分が見えていなかった景色が、いくつも目に入ってくる。
木々の高さ、道の広さ、風の音。
夜の公園しか知らなかった私は、
この場所がこんなに穏やかで、やさしい光に包まれていることを知らなかった。

思い出すのは、その当時この近くに住んでいた高校時代の友達のこと。
彼女はすでに結婚していて、
「この公園、子どもとそりで遊べる小さな山があるんだよ」と話してくれた。
その時の私は、仕事や出張に追われて家にいる時間もほとんどなくて、
“平日の昼間に子どもと公園で遊ぶ”という世界が、まるで夢みたいに遠く感じていた。
いい旦那さんとかわいい子どもに囲まれて、
のんびり過ごせる時間がある彼女を、
羨ましいなと思いながらも、
自分とは違う人生を歩いていることに少し戸惑っていた。

あれから20年。
私は相変わらず働いているけれど、
こうしてリモート勤務の朝に、公園を一人で歩ける時間を持てるようになった。
息子を送り出したあとの静かな時間、
冷たい空気を吸い込む瞬間、
それは当時の私が想像もできなかった“穏やかさ”だと思う。

あの頃羨ましかった生活を、
私は今、自分なりの形で手にしているのかもしれない。
特別なことをしていなくても、
こうして季節の匂いや風を感じることができる。
その小さな余白が、今の私を支えてくれている。

金木犀の香りをもう一度吸い込む。
20年前、夜の公園を走っていた自分と、
今、朝の光の中を歩く自分が、
静かにすれ違っていくような感覚がした。

今日の気づき

もしあなたも出勤前の5分を『公園を歩く時間』にしてみたら、こんな風に気持ちが変わるかもしれません
誰かを羨ましく思った日も、焦って走っていた日も、
ぜんぶが今の私をつくってくれた時間。
“穏やかさ”は、いつか手に入れるものではなく、
自分の中に少しずつ育っていくものなんだと思う。

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この記事を書いた人

日々の何気ない出来事や、HSPとして感じる繊細な気づきを、肩の力を抜いて綴っていきます。17年のVMD経験をほんのり織り交ぜながら、無理なく気楽に続ける、そんなブログを一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。

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